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メッセージ

当研究室では、衛生学・公衆衛生学領域の課題において、実験研究から政策研究まで様々なアプローチを駆使し予防医学の発展に寄与することを目標に研究を行っています。近年、臨床医学領域では、盛んにトランスレーショナルリサーチの重要性が言われていますが、基本的に臨床応用には、しっかりとした科学的根拠の積み重ねが必要であり、その意味では基礎研究は、益々重要になっています。私どもの予防医学領域におきましても、基礎研究の重要性を認識し、予防医学の基盤となる研究成果を出していきたいと考えております。テーマとしましては、

  1. がんのもつ多様性の中で、がんが示す共通の表現型に焦点を当て、悪性化獲得に至る共通メカニズムを解明し、がんの一次予防に繋げることは可能か?
  2. 当研究室の初代重田定義教授が開発した、高い学習能力をもつ『スーパーラット』を用いて、学習能に与える母子間のシグナルや、高学習能が年齢を経ても維持されることから、認知症への予防薬の開発ができないかどうか?

上記二つを大きなリサーチクエッションとして基礎研究を展開しています。それぞれの詳細につきましては、研究の概要をご覧頂ければと思います。

人や社会は常に新しい環境に曝露されます。社会医学研究者として、この新たな環境が生み出す未知のリスクに対して備えていくことも重要な使命です。この20年のIT革命によりパーソナルコンピューター(PC)の普及、スマートフォン、タブレット端末の登場により一気にバックライトで照らされた画面を長時間凝視する生活習慣に変貌しました。幼児や学校教育の中でもタブレットの使用が推奨され、幼児期から曝露を受けることになります。その中で、LED光のブルーライトの問題も新たな健康障害を生む可能性が言われておりますが、我々は、紙媒体の間接光の曝露から直接光の長時間曝露によって視神経の老化が進み、緑内障などの変性疾患のリスクになるのではないかという知見を得ています。現在は、大規模な疫学調査を職域において実施中でそのリスクを科学的に実証することを計画しています。

社会医学は、研究の成果を大多数の方に還元することによってその使命を果たすことになります。そのため、基礎的なエビデンスの作成だけに留まらず、社会に還元する仕組み作りも同時に行わないといけません。その仕組み作りの方法論を政策研究で検討しています。政策研究としては、職域におけるがん対策やメタボ対策中心に活動しています。がん対策では、感染症によって引き起こされるがんとして、胃癌、肝癌があり、それぞれヘリコバクターピロリ菌、肝炎ウイルスが原因であることから、感染症を征圧できれば、がんの罹患を予防することができます。職域でこれらの感染症を撲滅するスキームを作ることに尽力しています。さらに、日本のみならず世界において、メタボリックシンドロームの蔓延が課題となっています。過食、運動不足、アルコール過多による肥満や喫煙がその原因であり、日頃の生活習慣の変容が求められます。その中で、いかなる介入が生活習慣の変容につながるのか、非常に大きなテーマです。この介入手法の開発を、自治体や職域をベースに行っています。

このように、予防医学を主とする本研究室は、様々な領域から多種多様なバックグランドを持つ人の力を必要としています。医療系以外の出身の方でも、文系出身の方でも予防医学に興味がある方は、どなたでも力を発揮できる分野であり、当研究室は大歓迎です。是非ともご連絡下さい。

基盤診療学系衛生学公衆衛生学 教授
立道 昌幸

  • 東海大学 医学部
  • 東海大学大学院 医学研究科
  • 東海大学 伊勢原キャンパス
  • 厚生労働科学研究費補助金 肝炎等克服政策研究事業
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東海大学医学部基盤診療学系
衛生学公衆衛生学/
分子環境予防医学センター